学生さんもAMR(薬剤耐性)の意識付けができたみたいです(^_-)-☆
・風邪をひいたりひきかけになってしまうと悪化しないようにすぐに薬を飲んでしまっていたけど、、、抗生物質を飲みすぎると抗生物質の効かない細菌(薬剤耐性菌)になってしまうのでなんでもかんでもすぐに抗生物質を飲んではいけないと思った!
・医学が進歩し抗生物質が誕生した時代に生まれて良かったなと改めて思いました。
自分自身も抗生物質の取扱は十分に注意しようと思いました。
さて今回も質問にお答えしますね!
Q1. 抗菌スペクトラムは緑膿菌やMRSAなどの薬剤耐性菌に効くかどうかの範囲ですか?
A1. 質問ありがとう!
まずは用語について
教科書p151には 抗菌スペクトル と記載されていますよね?
- 抗生物質などの化学療法薬が有効性を示す範囲 = 抗菌域
英語で表記すると antibacterial spectrum
spectrum を日本語表記にすると スペクトラム
⇒ つまり抗菌スペクトラム
スペクトラムとスペクトルの違いは???
から引用します
-
1 「 」に同じ。
-
2 意見・現象・症状などが、あいまいな境界をもちながら連続していること。
スペクトルはフランス語spectre を日本語読みしたもので
英語spectrumと同じ語源です!
ということで以下抗菌スペクトルとして回答します!
抗菌スペクトルは
①細菌の標準株を(耐性菌ではありません、、、、)
➁検査室内の環境で(患者さんの生体内の感染臓器ではありません、、、)
③いろいろな抗菌薬をさまざまな濃度を変えて細菌が発育できるか調べ
④一定の基準に従って効果を判定(例:米国のCLSI基準)
感受性(S:susceptible),中間(I:intermediate),耐性(R:resistant)
⑤図や表に一覧にしたもの
実際抗菌薬治療の原則を理解するため役立ちますが、、、、
実際は
細菌Aはグラム陰性菌なので抗菌スペクトルから抗菌薬Bが効くはず、、、
(あれ、効かない( ;∀;))
『なぜ抗菌薬Bは効果がないの?』
期待した効果がないとき
原因の1つとして薬剤耐性の可能性があります
(実際には上の文章の下線の要素が大事です)
抗生物質が効かない細菌を分離培養し
遺伝子を含めた詳しい検査をすることで
いろんな薬剤耐性機序が明らかになりました!
微生物すごいぞ!!