そろそろ梅雨入りかな( ;∀;)
病院から学校への道沿いの紫陽花
先週はいい天気で写真に収めました( `ー´)ノ
でも雨だとゆっくり鑑賞する気分にならへんやろな( ゚Д゚)
微生物学講義も7回目
ほぼ半分終わりました(^^♪
7回目のテーマは消毒、滅菌、ワクチン
国家試験のヤマ!!
単位認定試験にも必ず出題するからね(^^)/
アンケート提出率62.5%と低調ですが、、、
提出者の振り返りはすご~い(^_-)-☆
今回もいただいたたくさんの質問に回答しますね
Q1. 生ワクチンは免疫力の低い方には不向きだなと感じました。
不活化ワクチンのメリットを教えて欲しいです。
A1. 質問ありがとう。
2012年9月にポリオ不活化ワクチンが導入(4回接種)されました(^^)/
ポリオ生ワクチン(2回経口投与)はワクチン接種後
稀にポリオが発症することが問題でした( ゚Д゚)
生ワクチンは弱毒化した生きたウイルスや細菌
一般的に投与されたあと
注射部位や消化管で自然免疫(食細胞)も発動し
樹状細胞からリンパ球への抗原情報の提供
さらにB細胞(形質細胞)による抗体産生
キラーT細胞活性化など
一連の免疫反応が惹き起こされます(^_-)-☆
サッカーに例えてみますね(*'▽')
ほんものの病原微生物の感染をサッカーの大会(ワールドカップ)とすると
生ワクチンは大会に出場する前の練習試合(強化試合)
不活化ワクチン(トキソイド)はセットプレーの練習みたいなもの!
練習試合では守備の弱点や敵に対する攻撃のポイントをいろいろ確認できますが
実戦的で体力を消耗し怪我しやすかったりします( `ー´)ノ
でもセットプレーの練習ではポイントを絞った効率のいい攻め方や守り方が学べます!
不活化ワクチンは
病原微生物の侵入パターンや攻撃パターン(毒素など)がよく解明されている場合
効率よく病原微生物の攻撃を封じ込んでくれます(*'▽')
Q2. 湿熱は加水分解で菌を破壊するの? オートクレーブの蒸気圧2気圧というのはなんですか?
A2. 質問ありがとう。
高圧蒸気滅菌法(オートクレーブ)のイメージは
”むちゃくちゃ強力な圧力鍋”
普通の鍋とちがい加圧して水の沸騰点が上昇すると100℃以上に上昇可能!
強力な加圧(2気圧)による高温下で気化した水分子が激しく運動し
微生物の細胞壁や細胞膜を破壊し
さらに水素イオンと水酸イオンに電離し
微生物の構成物を分子レベルで破壊します(加水分解)!
Q3. 結核菌は芽胞がないのになぜ消毒薬に強いのですか?
A3. 質問ありがとう。
他の細菌とちがう結核菌の大きな特徴は?
菌体の約40%がミコール酸という長鎖脂肪酸で構成!
体脂肪率40%の”おっさん”!!
”あぶらぎってる( ;∀;)”
表面にワックスを塗りたくっている不気味な奴( ;∀;)
消毒薬も跳ね返されそうですよね💛
Q4. 身近な消毒薬やウェットティッシュの成分をみるとベンザルコニウム塩化物が入っているものが多かったが、口に入れても安全だからですか?
また、ウェットティッシュには有効成分がベンザルコニウム塩化物で、添加物がエタノールとなっていたが有効成分と添加物で何が違うのか?
A4. 質問ありがとう。
自ら製品の成分を確認したあなた
すごい行動力です!
きっとすばらしい看護師さんになることでしょう💛
たしかにベンザルコニウム塩化物は皮膚、粘膜の消毒もカバーしますが、、、
消毒薬の強さは”濃度”も重要です!
ウエットティッシュを口に入れるのはちょっと変則的!
体表や物品の汚れをぬぐう常識的な使用法をお勧めします(*'▽')
エタノールは40%程度の低濃度では
皮脂などの汚れを除去する役割です、、、だから添加物
主役はベンザルコニウム塩化物、、、だから有効成分!
除菌ティッシュは”消毒用”ではありませんのでご注意( ゚Д゚)
Q5. 131ページの病原体の抵抗性の図を見ると、グラム陽性球菌はあるが桿菌はない。それはなぜか?
A5. 図をしっかり読み込んでくれましたね(^^)/
するどい観察力(^^♪
まだ授業で教えていませんが
グラム陽性桿菌の代表例は
バシラス属やクロストリジウム属
131ページの図7-2をよ~くみてちょうだい!
みつけた?
そうです!!
『細菌の芽胞(バシラス属・クロストリジウム属などの芽胞)』
として記載されていますよね?
表面に強力なペプチドグリカン層があり
グラム陽性桿菌の多くは芽胞を産生します
感染対策をしっかりしないと
怖~い病気の原因になります( ;∀;)