早いもので4月の研修開始からすでに8か月
毎週火曜日の早朝講義で研修医の先生方に身に付けてほしい基本的なテーマを取り上げています (^^)/
胸部や腹部の診察
どの科の研修でも遭遇する病態
肺炎や敗血症などの感染症(青木眞先生や岩田健太郎先生のDVD、著書を活用!)
日々の診療の参考になればと願っています!
11月中旬
次のテーマの希望はなにかな?と問いかけると
『人工呼吸(器)お願いします』と返事が返ってきました!
(内科研修中のA先生はHCUで呼吸状態の悪い患者さんを担当しいろいろ人工呼吸管理で悩んでいました!)
さっそく4回にわたって勉強会で取り上げました!
1)人工呼吸に必要な物品 肺酸素化、換気に関係する基本的呼吸生理
2)人工呼吸の目的、PEEPの意義
3)基本的な人工呼吸モード
4)実際の人工呼吸器を使ったシミュレーション
(状態変化に応じた設定)
今回は臨床工学科のご支援をいただいた4)についてお伝えします (。◠‿◠。)
前日の12月12日午後4時ごろ
臨床工学科のお部屋で研修に使用する機材作動確認、シナリオ進行の予行演習を臨床工学士のOさんと一緒に行いました
予行演習は約30分で無事完了!
いよいよ研修の本番 12月13日当日を迎えました
午前7時25分!
臨床工学科の部屋に勇んでむかいました。
”しまった (^_^;)”
”鍵の暗証番号、何番だったかな?”
2回ほど、うろおぼえの番号を入れてみましたが、開きません(-_-;)
”しゃあない、Oさんが来てくれるのを待とう”
白衣をきた不審なやつ発見!と
廊下の監視カメラをみた警備員がかけつけてきたらどうしょう?(妄想してました)
Oさんの姿をみてほっと一息
5分後、部屋に研修医がぼちぼちと集まってきました。
顔をだして廊下を覗くと、W先生が廊下の向こうから歩いて来るのが見えました!
『よしいよいよスタートや!』と気合が入ります!
あれ、W先生、まだ来ない(^_^;)
もう一度廊下をのぞいてみると、W先生の姿はありません
”あいつ、どこ行ったんや?”
部屋の入り口を見逃して、廊下の端にいました!
W先生 ”通り過ぎちゃいました”
全員集合し、具体的なテーマを提示
『最初の設定を決めて、実際に人工呼吸器を動かしてくださいね!』
K先生の叫び声!
”うわぁ、これ昨日の当直でT先生にやってみろと言われたぁ!”
K先生は前日の当直勤務で同じ状況に遭遇!
”もっと早く(勉強会)やってもらっといたらよかった”(残念そう)
実際に呼吸器を動かし
VCV(量制御換気:従量式)とPCV(圧制御換気:従圧式)のモード選択
吸入酸素濃度、PEEP圧、気道内圧(プラトー圧)や換気量設定をグラフィックモニタ(P-Vループ)を判断材料に研修医の先生方に行ってもらいました!
みんな真剣な表情!
トラブルシューティングを含め果敢にチャレンジ!!
あっという間に45分経過しました (^^)/
終了後にも『ちょっといいですか? 圧波形の違いをもう一度説明してください』
など熱心な質問が!
みんな、熱心だねぇ (^O^)!
是非、人工呼吸器を使用する機会があれば今回学んだことを参考にがんばってね!
臨床工学士Oさん、朝早くからご協力ありがとうございました。
最後に9月に行った看護師さんの人工呼吸研修、電気ショック研修後に臨床工学士からいただいたコメントを掲載します。
Tさん:人工呼吸器の操作説明は実際に研修生に操作してもらいながら説明したため、うまく伝えることができた。教育は一方的に教えるのではなく、相手の反応を見ながら参加型で行うことで理解度はより向上するのではないかと感じた。
I科長補佐:実際の研修は、基本的な操作をすることが非常に重要だと思いました。
説明だけでなく、実際に使用することにより臨床の現場で操作することができるのだと思いました。
Sさん:今年臨床工学技士一年目です。日頃は院内のME機器を保守点検を業務としており、医療機器の調子や、正しく作動しているのかなど日々点検しておりますが、実際に使用する現場に出会ってしまったら迅速な判断、行動で患者様が助かり、一分一秒のすばやい行動が患者様の治療に繋がるのだと今回の研修から学べました。
いつも研修で用いる医療機器を保守管理いただき、ありがとうございます。