最強の“ぞうりむし”

看護専門学校で“微生物学”を教えています。

“微生物”とは?

肉眼でみることのできない生物 のこと! 

顕微鏡で観察します。

おもに真菌(かび)細菌ウイルスのことを学びます。

 

最初の授業で質問します!

“どんな微生物、知ってる?”

 

毎年、絶対に帰ってくる答えは  “ぞうりむし

 “ぞうりむし”恐るべし!

認知度が高すぎるぜ!

消化器官などの内部構造が“シースルー”で透けて見えるためでしょうか?

 

でも見えないものは、想像しにくいですよね?

授業の“つかみ”は“微生物より大きい”もので!

目にみえる” “きもいもの” いってみよう !(^O^)

何事も体験が大事です。

 

S(先生) “寄生虫の動画、見てみる? ちょっと、気持ち悪いよ!”

看護学生たち(身を乗り出し) “見たい!” “うん、うん”  “見たい!

S(先生) “じゃあ、ちょっとだけね。きもいよ”

 

大腸内! 

黄色い“きしめん”のようなくねくねしたものが、スクリーン中でリズミカルに踊ります!

 

看護学生たち “うわー、きしょ!” “やばいー!” “なにこれ!”“キャー!”  “気持ち悪!

しばらくパスタ無理!” 教室中に黄色い悲鳴が飛び交います!

スクリーンの横に立っている私に罵声があびせられる(ように感じる)一瞬

(タレントの江頭2:50さんはこんな気持ちで仕事をされているのかな (`・ー・´) )

まるでユニバ(USJ)のアトラクションです!

 

18歳前後の若者たちにとって

さなだむし(広節裂頭条虫)”を見るのは初体験!

昼食直後の眠くなる時間でも、看護師の卵たちの注意力は高まったようです!

 

医療と関係するのは、“病原微生物”!

熊本大地震の避難所でも集団発生が報道された“ノロウイルス”!

冬場に流行するインフルエンザ

 

早ければ3年後、彼女らは、医療現場の最前線で微生物と対峙することでしょう。

すでに授業開始後1ヵ月で多くの学びを経験し、とくに“腐敗”と“発酵”に対する関心が高いようです。

 

最後に最前列に座っているDさんからの授業アンケートでのコメントを紹介!

 

 “先日魔法瓶にコーヒーを入れて学校に持っていきました。家に帰って開けてみるとヨーグルト状になっていました。なぜ発酵したのかまたは腐敗したのかよくわかりません。

 

彼女は、自らの不思議な体験を授業内容と関連付けて振り返ってくれました。

科学的思考のめばえが感じられますねぇ!

 彼女はきっと将来いい看護師さんになることでしょう!

 

私から彼女へ感謝をこめてアドバイス!

 “まずは魔法瓶をよく洗って、しっかり乾燥させてからコーヒーを入れようね!

 

入り口が“ぞうりむし”でも、みんな、勉強がんばって経験値を上げてね!

頼りがいのある看護師を目指して、勉強がんばりましょう。

プロの看護師になって、赤ちゃんやお年寄りを“病原微生物”から守ってあげてください !(^O^)