解剖生理学 血液の2回目も終了!
残念ながらアンケート提出率は下がりました、、、、

前向きなアンケートの感想もいただいています
・難しいけど頑張ります
・当ててもらったのにうまく答えれなくて悔しかった
・予習復習をがんばります
止血の機序はむつかしいけどがんばって理解してくださいね!
それでは頂いた質問に回答しますね
Q1. 血液凝固の過程で凝固因子の数字になぜIV(4)とVI(6)がないのですか?
A1. 質問ありがとう。教科書の図(p143 図3‐43)をみてください。

図のなかにたくさんカルシウムイオン(Ca²⁺)が記載されていますよね!
第IV因子(4)はカルシウムイオン(Ca²⁺)のことです。
カルシウムイオン(Ca²⁺)は凝固反応に重要な役割を果たしていますが、タンパク質ではなく、イオンとして作用するので、番号付けされたタンパク質の凝固因子と同列には扱われていません。
歴史的には、第VI因子としてプロアクセレリンという別名が使われていたことがありました。その後、第VI因子(6)は第V因子(5)の活性型であることが判明したため、現在では第VI因子は欠番となっています。
なお教科書の図には第III因子(3)の記載もありませんが、教科書の図で組織因子と記載されています。組織の損傷に伴って細胞表面に存在する糖蛋白質(トロンボプラスチンとも呼ばれます)が放出されたものを指します。
Q2. ワーファリンの内服をする疾患は心臓に関係することが多いですか?
A2. 質問ありがとう。凝固因子は流速のゆるやかな『静脈系』で止血機序(血栓形成)に大きな役割を果たします。
凝固因子(2,7,9,10)を阻害するワーファリン(ワルファリン)は心臓弁膜症や心房細動患者など心臓内の血栓形成を防止する重要な薬物として使用されてきましたが、以下のような疾患にも適応があります。
日本薬局方 ワルファリンカリウム錠の薬剤添付文書(00062591.pdf (japic.or.jp)には、適応疾患として『血栓塞栓症(静脈血栓症、心筋梗塞症、肺塞栓症、脳塞栓症、緩徐に進行する脳血栓症等)の治療及び予防』が記載されています。