この季節は南大阪病院から看護専門学校への道端で咲いている紫陽花が楽しめます!
授業からの帰り道、手ぬぐいを首に巻いたおじいさんが
黙々と紫陽花の手入れしておられました!
暑い中ごくろうさまです💛
授業アンケート提出率は75%とまずまずですが、、、
「今日は一日中眠気がすごくて少し意識が飛んでいる時がありました」
「先生の席の場所が移動し近くになると寝ることが少なくなるし時々はいいなと思いました」
「今回は眠気に襲われていて、最後はとても危ういなと感じた」
午後最初の時間は眠気との闘い、、、、
目が覚めるような授業をめざしてがんばってますが、こんな意見も、、、
「叫ばされて…ついにその時がきた!と思いました。答える方がいいですね( ;∀;)」
ではブログでの回答希望の質問にお答えします!
Q1. 緑膿菌は健康な人でも感染しますか?また緑膿菌は死にますか?
A1. 質問ありがとう! 緑膿菌は日和見(ひよりみ)感染を起こす代表的な細菌です。教科書p33の図2-20(おもな常在細菌叢の分布)をみてください、、、
緑膿菌はどこかな?
ほら皮膚にいますよね!
健康な人では緑膿菌に感染し発症するリスクは低いですが、、、『日和見』感染の名前通り、免疫力が低下している人(がん治療中、HIV感染者など)、慢性疾患を持っている人(糖尿病、慢性閉塞性肺疾患、慢性腎不全)、中心静脈カテーテルや尿道カテーテル使用している入院中の患者さん、皮膚バリアが破壊されている熱傷、外傷患者さんでは注意が必要です。とくに好中球(*自然免疫で貪食を担当)が減少した患者さんは要注意!
緑膿菌感染は命に係わる緊急事態(敗血症)になります( ;∀;)
もちろん緑膿菌を治療によって死滅させることは可能ですが、、、、
多剤耐性菌の代表的な細菌ですので(薬剤感受性結果をふまえた)適切な抗生物質の選択が必須です!
Q2. 「結核抗酸菌(+)、ガフキーは不明」は結核とは違うのですか?この場合に培養検査をすればきちんとしたことがわかりますか?
A2. 質問ありがとう!
培養検査やPCR検査で結核菌(Mycobacterium tuberculosis)が検出された場合、それは結核の診断に重要な指標となります。ガフキー号数(Gaffky scale)は、抗酸菌染色で染めた喀痰の菌数をを顕微鏡で計数し結核菌の量を定量化するための指標です。『ガフキー号数が大きければ排菌量が多い!』など排菌の程度が推定できます。でも結核菌の排菌量が少ない場合、ガフキーが不明となりますが結核の可能性は残ります。
まとめると、結核菌が検出された場合、ガフキーが不明でも結核の可能性がありますが、培養検査を行うことで確定診断ができ、さらに治療方針の決定に重要な情報(薬剤感受性結果)を得ることができます。
Q3. ウイルスを特定するのに時間がかかるといってましたが、もし病気になった時に回復期じゃないと原因ウイルスが特定できないのなら、しんどい期間に対処のしようがあるのですか?
A3. 質問ありがとう。インフルエンザやCOVID-19のような感染症では、迅速抗原検査やPCR検査で急性期に原因ウイルスの特定が可能で抗ウイルス薬も使用できます。
一方、発熱、発疹などを生じる麻疹や水痘など多くのウイルスは、「しんどい期間」(急性期)の皮疹の特徴や発熱パターンなどの臨床症状や疫学的な地域の流行状況から原因微生物を推定しますが、大多数のウイルスには特異的な治療薬はありません。症状を和らげるための治療(解熱剤や鎮痛剤など)と栄養や水分補給、安静などの支持療法で対処します。
ワクチンによる抗ウイルス免疫の獲得や感染予防策(マスク着用、手洗い)をしっかり行ってウイルス感染に備えましょう!