*現場の対応をリアルにお伝えするため、傷病者を”おっちゃん”と表記しています。
(ではNさんの振り返り、前回からの続きです。)
すぐに玄関ホールへ行きました!
3人掛けの長椅子にうつ伏せに倒れ、腰から足までダラッと床に垂れた状態の男性の姿が目に飛び込んできました。
私は頭と肩を支えながら上半身を持ち、O看護師が下半身を保持!
高さ50~60㎝くらいの椅子から、頭を打たないように、落とさないよう慎重に仰向けに戻しながら床に寝かせました!
「わかりますか?大丈夫ですか?」
体を叩いても反応なし ^_^;
警備員らしき制服のシャツのボタンを外し、ベルトを緩め、衣服の前を開くとシャツは汗でじっとりしていた。
「倒れてから1分以内に表向きになって、服脱がされてた」あとから長女が教えてくれました (^^)/
BLS開始!
呼びかけても反応(意識、合目的な動き)なし。
息もしてない。
顔色は、土気色?チアノーゼ?
頸動脈は、触れません!
保健室の女性教諭がまず血圧計を持って到着!
すかさず「AED持ってきましょうか」と問いかけてくれました!
「お願いします!!」
その時「私、看護師です」と頼もしい声が。
U主任でした (*_*)
一緒にM看護師も駆け寄ってきてくれました。
(たまたま玄関ホール近くで話をしていた2人は、突然できた人だかりの間から倒れている人の足が見えたので名乗りをあげてくれたそうです)
私たちが”おっちゃん”を仰向けにしてからU主任とM看護師の到着まで一瞬だったと思います。
傷病者の様子から「あかん、心マしよか?」とM看護師が提案。
すかさずU主任が胸骨圧迫を開始!
1・2・3・4・5・6・7・8・9・10・・・・・。
M看護師「救急車は?」
私「もう呼んでます」
AED届くまでの間、”おっちゃん”の口がカクカクと変な動きをみせました!
これはひょっとして研修のビデオで見た「死戦期呼吸かな 」
と心の中で思いました。
その時、AEDが届きました。
学校の男性教諭も救助班に加わってAEDの準備を開始
私がパットを貼ろうとすると…おや?(①のパッドがない!!)
「あれ?②のパッドしかない」おもわず口走っちゃいました!
落ち着いて、裏を返すと①のパッドを発見!
(一枚の台紙の裏表に①と②のパッドが付着)
「右鎖骨①、左胸②」と声に出しながら、急いでパッドを貼りました
パッドを貼り終わると
「ショックが必要です。体から離れて下さい。」
の音声メッセージが流れました!
”おっちゃん”のベルトの金属部分が肌に触れていないことを確認。
4人の看護師・保健室の女性教諭・男性教諭、みんな手を挙げ離れています。
「自分よし・あなたよし・まわりよし」と心の中で確認しながら、誰も傷病者に触れていない状況で男性教諭がスイッチを押しました!
私「時間、みて~」(本能的に叫んでいました)
M看護師「15時15分」「何か書くもんないかな?」と応じてくれました
直ちにU主任が胸骨圧迫を再開
1・2・3・4・5…。
胸骨圧迫を交代しようとした、そのとき!
”おっちゃん”が少し動き始めました (^O^)!
おお、反応がある!
(次回に続きます、予想外の展開にびっくり、お楽しみに!)