臨床研修研究会2018(松山市)で学んだこと 2年後、医師臨床研修制度がかなり変わります(°□°;)

松山市で開催された

第36回臨床研修研究会で学んできました(^_-)-☆

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2年前の研究会、テーマのひとつは新専門医制度でした!

minamiedu2016.hatenablog.com

残念ながら”新専門医制度”は大きな問題を抱えたままスタートしちゃいました!

 

今回のシンポジウム『卒後研修の課題と展望を考える』でも 

『日本専門医機構のガバナンスはいったいどうなっているの?』

フロアから批判的な質問、発言の嵐

代行演者はズタボロにされてました(~_~;)

 

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さて、医師臨床研修制度は5年ごとに制度が見直されてきましたが

今の医学部5年生が研修医になる2年後

医師臨床研修制度がかなり変わります!

 

平成30年3月30日に報告書がアップされています!

医道審議会医師分科会医師臨床研修部会報告書
-医師臨床研修制度の見直しについて

www.mhlw.go.jp

詳しくは以下のリンクをご覧ください

http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10803000-Iseikyoku-Ijika/0000201187.pdf

(概要)

http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10803000-Iseikyoku-Ijika/0000200863.pdf

医道審議会医師分科会医師臨床研修部会 報告書)

http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10803000-Iseikyoku-Ijika/0000200865.pdf

(参考資料)

 

シンポジストのひとり、聖路加国際病院の福井先生が

2年後の制度変更について概説されました

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講演内容をお聞きして

わたしが研修医に大きく影響すると感じた5項目

セレクトしてお示ししますね!

 

1)必修科目が3つから7つに (*_*)

内科、救急、地域医療に加えて外科、精神科、小児科、産婦人科が必修化!

 

原則として、内科 24 週以上、救急 12 週以上、外科、小児科、産婦人科、精神科及び
地域医療それぞれ4週以上の研修を行う。なお、外科、小児科、産婦人科、精神科及び
地域医療については、8週以上の研修を行うことが望ましい。

 

2)研修医に一般外来での診療が求められます  (^-^) 

いままでの病棟診療、初期救急対応、地域医療研修に加えて初診患者や慢性疾患の継続治療のための4週間以上外来診療が加わります!

 

一般外来診療
頻度の高い症候・病態について、適切な臨床推論プロセスを経て診断・治療を行い、
主な慢性疾患については継続診療ができる。

一般外来での研修については、ブロック研修又は並行研修により、4週以上の研修を
行うこと。なお、受入状況に配慮しつつ、8週以上の研修を行うことが望ましい。また、症候・病態について適切な臨床推論プロセスを経て解決に導き、頻度の高い慢性疾患の継続診療を行うために、特定の症候や疾病に偏ることなく、原則として初診患者の診療及び慢性疾患患者の継続診療を含む研修を行うこと。例えば、総合診療、一般内科、一般外科、小児科、地域医療等における研修が想定され、特定の症候や疾病のみを診察する専門外来や、慢性疾患患者の継続診療を行わない救急外来、予防接種や健診・検診などの特定の診療のみを目的とした外来は含まれない。一般外来研修においては、他の必修分野等との同時研修を行うことも可能である。

 

3)経験すべき症候が29!経験すべき病態・疾病が26!!絞り込まれますヽ(´▽`)/

 

経験すべき症候(29)

ショック、体重減少・るい痩、発疹、黄疸、発熱、もの忘れ、頭痛、めまい、意識障害・失神、けいれん発作、視力障害、胸痛、心停止、呼吸困難、吐血・喀血、下血・血便、嘔気・嘔吐、腹痛、便通異常(下痢・便秘)、熱傷・外傷、腰・背部痛、関節痛、運動麻痺・筋力低下、排尿障害(尿失禁・排尿困難)、興奮・せん妄、抑うつ、成長・発達の障害、妊娠・出産、終末期の症候(29 症候)

 

経験すべき病態・疾病(26)

脳血管障害、認知症、急性冠症候群、心不全、大動脈瘤、高血圧、肺癌、肺炎、急性上
気道炎、気管支喘息慢性閉塞性肺疾患COPD) 、急性胃腸炎、胃癌、消化性潰瘍、肝炎・肝硬変、胆石症、大腸癌、腎盂腎炎、尿路結石、腎不全、高エネルギー外傷・骨折、糖尿病、脂質異常症うつ病統合失調症、依存症(ニコチン・アルコール・薬物・病的賭博) 

 

4)研修レポートは廃止! 

病歴要約で達成を確認 ヽ(´▽`)/

※ 経験すべき症候及び経験すべき疾病・病態の研修を行ったことの確認は、日常業務
において作成する病歴要約に基づくこととし、病歴、身体所見、検査所見、アセスメ
ント、プラン(診断、治療、教育)、考察等を含むこと。

 

5)医師および医師以外の医療者からのフィードバックを各ローテーション毎に実施し、形成的評価をしっかりと行う (^-^)

 各分野・診療科のローテーション終了時に、医師および医師以外の医療従事者が、国が示す 研修医評価票を用いて、到達目標の達成度を評価し、研修管理委員会で保管する。

 

研修病院側の指導体制についてもいろいろ規定され、

ローテーション案の作成にも制約が加わるため

研修病院も大変です ( ;∀;)

 

繰り返しになりますが医師臨床研修に関与されている皆さま!

http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10803000-Iseikyoku-Ijika/0000200863.pdf

医道審議会医師分科会医師臨床研修部会 報告書)

しっかり目をとおしてくださいね (; ̄Д ̄)