前回4回目の講義シーンを再現(^O^)!
わたし(以下 わ) ”前回の授業で細菌の遺伝子には”ほんまもん”と、もうひとつなんかあったね? なんだったかな? じゃあSさん!”
学生(以下 S) ”はい、えーっと、。。。。。ぷらすしど ” (・_・;)
(前回のプリントをちら見しながら 小さな声)
わ ”ん?ちょっと聞こえへんよ。もういちど大きな声で言ってみて!”
S ”ぷらすしど!”
わ ”ぷ、ぷらすしど (°□°;)?”
S ”(沈黙)”
わ ”なんや、似てるけど、ちょっとちゃうなぁ”
Sさんは一生懸命プリントの書き込みをみつめます!
わ ”正解は ぷらすみど ”
隣の席のOさんがSさんのプリントを覗き込み、ガッテン!
(プリントを指さして)
O ”これ シ とちゃうで! ミ やで ” (; ̄Д ̄)
自分で記入したカタカナの判別が難しかったみたいです!
プラスミド!
染色体DNAとは別に菌体内に存在する小さな環状のDNA
細菌のもつすごい能力!
薬剤耐性の遺伝情報を相互に受け渡すなど
厄介なしろもの
でも遺伝子工学でも活用 (。◠‿◠。)
遺伝子DNAを細胞から取り出し、人工的な操作を加えたり、それを利用して遺伝子産物(タンパク質)を細胞につくらせる技術
大腸菌も大活躍だよ!
興味のある人は以下のリンクをどうぞ!
道具としての大腸菌
遺伝子組み換えの基礎知識 | サルでもわかる遺伝子組み換え
遺伝子工学の技術
さて4回目の授業アンケートは提出数26
ちょっと少なかったねぇ(-_-;)
ブログでの回答希望の質問を2ついただきました
Q1. 結核という病気は、西成区が日本一感染者が多いと聞きました。
結核は、どういう感染ルートで感染するのですか?
もし、結核に感染した場合、どんな治療法をするのですか?抗生物質などの投薬治療で治ると聞いたことがあるのですが、症状が重症な場合、入院して隔離させられるのですか?
A 質問ありがとう!
感染ルートは飛沫核(ひまつかく)感染
(次回の講義で詳しく取り上げます)
抗生物質服用もなんと半年から1年の長丁場になります。
しかも4種類の同時服用から開始!
喀痰塗抹陽性肺結核
周囲の人達への感染源となるため、
喀痰を染色して菌が検出されれば
結核専門病床のある病院への入院が法的に求められます!
看護師国家試験にもよく出題されるポイントです(^_^;)
微生物学の後半各論部分でも詳しく解説しますね!
Q2 症例に出てきたAさんの話なんですけど歯医者の先生からもらった薬であのような後遺症が出ることは防げなかったのですか?産婦人科に行って薬をもらってそれで治ったとしても、医療ミスじゃないですけど、歯医者側は間違った治療をしたことにはならないのかなって少し思いました。
A. 質問ありがとう。
ポイントは次の3点
常在細菌叢(じょうざいさいきんそう)
広域抗生物質
菌交代現象
ミスでもなんでもありません!
ただし思い出してほしいのは口腔内の常在細菌の顔ぶれ!
連鎖球菌(れんさきゅうきん)や口腔内嫌気性菌などの常在菌だよ!
ペニシリンは攻撃できる細菌の範囲が狭い(切れ味はいい)特徴があります
ところがニューキノロンはとても広い範囲の細菌に効果があります。
(例:レボフロキサシン)
ターゲットの口腔内以外にも消化管、泌尿器、生殖器など全身に作用します
『何でも効果がある』
安易に処方しちゃうとあちこちの常在細菌叢に大きく影響!
やっつける必要がない腸内細菌まで死滅するとひどい下痢が続きます
授業でお示ししたように
膣内の乳酸桿菌(かんきん)が死滅するとカンジダの一人勝ち状態
外陰膣カンジダ症が発症!
膣内のカンジダはニューキノロンでは死滅しません(カビには効果なし)
菌交代現象おそるべし!
広域に作用する抗生物質は
常在菌の棲み分けを大きく乱します!
不必要な服用は避けましょう(°□°;)