南大阪看護専門学校3年生のみんな、 代謝性アシドーシスの解説だよ!

アシドーシス! アルカローシス!

看護師国家試験の受験生を悩ませています!

 

授業の補足のため”ざっくり”と解説 (・_・;)

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  細胞がきちんと仕事をするため

”水素イオン濃度を一定に保つ”

これが大切 (^^)/   

 

重炭酸イオンHCO3- や ヘモグロビン 

さっさと水素イオンを処理してくれます!

緩衝(かんしょう)作用 ありがたいねぇ!

 pHは7.40(7.35~7.45)に保たれます!

 

この処理が追いつかない状況ではpHが大きく変動 (-_-;)

アシドーシス! アルカローシス!

が生じちゃいます(~_~;)

 

 このとき 腎臓 が対応するよ!

 

呼吸の問題 =肺そのもの、胸郭の問題 あるいは 肺を制御する司令塔 ”脳”の問題

肺からCO2がうまく排出できない         呼吸性アシドーシス

肺からCO2を排出しすぎる         呼吸性アルカローシス

 

は呼吸数や呼吸パターンを変えることで比較的早く結果をだしてくれます!

仕事がはやいぜ!

 

 難しいのは ”代謝性”アシドーシス かな?

 

陰イオン(マイナスイオン)=別名 アニオン 

別名を憶えておこうね!

(ちなみに 陽イオン=別名カチオン だよ)

 

 大原則!

陰イオンの総和 = 陽イオンの総和 

血液中の陽イオン

代表はNa+ その他K+、Ca2+、Mg2+など

血液中の陰イオン

代表は塩素イオンCl- と 重炭酸イオンHCO3- 

二大巨頭

それに通常の検査では測定できない陰イオン軍団

タンパク質 も陰イオン側に加わります!

 

血液中の陽イオンと陰イオンのバランスをチェックすると

いろいろな現象がみえてきます!

 アニオンギャップ(陰イオンのギャップ:AG)

といいます!

Na+ -(Cl- + HCO3-) 

正常値は12±2mmol/L

 

通常の検査で測定できない陰イオン軍団にはどんなものがあるのでしょうか?

硫黄や窒素を含んだアミノ酸が代謝されると硫酸、硝酸ができます!

みんな腎臓から排出されます!

 

たとえば硫酸は

H2SO4 ➡ 2H+ + SO4 2-

水素イオンと陰イオン(マイナス電荷)の硫酸イオンに分かれます

 

つまり酸が増えると 緩衝系の働きでH+が処理されても

血液中の陰イオン(アニオン)が増加した事態が発生 (*_*)

 

腎不全では酸が尿中に排泄できなくなるため血液中に硫酸硝酸が増える

各種ショック、敗血症の時には乳酸が増える

重症糖尿病ではケトン体(アセト酢酸など)が増える

 

異常な酸がつくられる状況では

通常の検査で測定できない陰イオン(アニオン)が増加

アニオンギャップ Na+ -(Cl- + HCO3-)が大きくなる!

 

 通常の検査では測定できないものが

”そこにあるかも?”ってことを推測できるすぐれものだよ!

 

そろそろまとめますね!

代謝性アシドーシスはH+が増えるか、HCO3-が減少するかのどちらか!

 

1)H+が増えるとき (上の具体例をしっかり押さえておこうね!)

測定できない陰イオン(アニオン)が増えるため

アニオンギャップが大きくなります

 

2)HCO3-が減少するとき

このときには酸が増えたわけでないのでアニオンギャップは正常範囲だよ!

もうひとつの陰イオンの代表

Cl-(塩素イオン)が増え

陽イオンの総和と陰イオンの総和が同じになるようやり繰り (^O^)!

 

ではHCO3-減少はどんなときにおこるのかな?

ひどい下痢が続けば腸液といっしょに失われるよ (・・;)!

腎臓疾患で近位尿細管からHCO3-が再吸収できなくなっても失われます

(2型尿細管性アシドーシス)

 

 

長くなりました (^_^;)

しっかりと復習してね!

 

(次回、代謝性アルカローシスについて解説予定)