ファシリテーションに挑戦!ICLS指導者養成ワークショップ 番外編

ICLS指導者養成ワークショップから3週間経過!

 大阪市大から御参加いただいたM内先生から丁寧な振り返りの文章をいただきました。

M内先生とは入学直後の医学部1年生を対象とした心肺蘇生法実習ではじめてお会いしました。

大学教員として指導した最後の学生たちのひとりです (。◠‿◠。) 

 

不思議な縁を感じますねぇ!

 

現在、医学教育』を学んでおられるバリバリの若手医師!

振り返りの文章を拝見し、ワークショップで

”伝えたかったこと”をうまくキャッチしていただけた

という実感を得ることができました (^O^)!

 

以下、M内先生から送っていただいた振り返りをご覧ください

 

第1回南大阪病院 ICLS指導者養成ワークショップに参加して

 大阪市立大学大学院医学研究科 総合医学教育学

M内 ●◎子

 大阪市立大学のM内です。先日、S先生が主催される「第1回南大阪病院 ICLS指導者養成ワークショップ」に参加させて頂きました。私が学生の頃から、S先生は本当に熱意のあるすばらしい先生だと個人的には感じておりましたが、今回のワークショップも大変充実した内容でした。導入やレクチャー、ロールプレイが随所に散りばめられた、S先生はじめファシリテーターの方々からの「温かい問いかけ」。そして受講生への配慮と、内容のレベル高さの両立。どれをとっても、大変勉強になるものでした。

 たとえば、成人学習に関するレクチャーは、医学教育学を学ぶ際に必ず登場する内容ですが、初耳だととっつきにくいと感じる方が多いと思います。そこで1グループ3人のグループワークとして、「自分がワークショップを40分で開催するなら、どんな内容?対象は何人?」といった、具体的でイメージしやすいテーマを提示してくださり、受講生の関心をしっかりと保っておられました。3人グループが固定されないようなグループ分けのご配慮にも脱帽でした。

 また、効果的な指導法を学ぶ時間には、2人ペアとなって相手に「物」の説明をする、というワークを行いました。その際、いきなり「医療器具」の説明を行うのではなく、まずは「文房具」などの身近な物を題材にされていました。普通に生活をしている人ならよく知っている「文房具」。しかし、いざ人に説明するとなると、かなり頭を使いました。医療者が「医療器具」を一般の方に説明する場合、「説明が難しい」と感じることがあると思いますが、これは、「医療器具」だから難しいだけではなく、「自分がよく知っているが為に、知らない人が分からない所が分からない」ということも大きな理由なのではないか、とこのワークを通して私は実感しました。ICLSの指導者として教える側になると、相手が「医療器具」をほとんど知らない場合も十分想定されます。「知らない人が分からない所をまずは尋ねること」の重要性を体感できる素敵なワークでした。

 そして、ブリーフィングとデブリーフィング実践の際、ここでもS先生の「問いかけ」が冴え渡ります。「気付きをどう促せばよいのか難しい」という受講生からの声をホワイトボードに書き出し、「ロールプレイを繰り返す中で、どうすれば指導者として、ICLS受講生の気付きを促せるのか」を考えるよう、まずは私達への促しからスタートです。ロールプレイ後の私達のふりかえりの際、「つい喋り過ぎました」とご自身へのツッコミで笑いを取りつつ、それでも答えをすぐにおっしゃらず、受講生主体で気付けるよう一貫して介入して下さったことで、私達受講生が多くの学びを得られたのではないかと思います。受講生としてたくさん学ぶことができ、充実した時間を過ごさせて頂きました。

 最後になりましたが、お忙しいところご準備くださったファシリテーターの皆様、そして共に受講された皆様、一日本当にありがとうございました。

 

M内先生! 

医学教育の大変革期で大変ですが、がんばっていい後輩を育ててくださいね!

先生の益々のご活躍を影ながら応援しています!

 

 

最後にファシリテーター反省会を振り返ります  (^^)/

(1)機材トラブルに遭遇(ビデオ端子の不調で代替え機材を要した)

(2)会場設営、機材準備:タスクの仕事を体験し機材の準備や配置を考える機会が新鮮だった!

(3)シムパッドの操作体験 

  操作課題リストの難易度にメリハリをつけてゆこう

  シナリオを体験しながら状況変化をつけてゆく操作課題を準備しよう

  BLSの質の確認を最初から必須課題に組み入れよう

  ビデオによるパッド画面を参加者にみてもらいやすい配置を考えよう

(4)効果的指導法

  参加者の議論を踏まえキーワードを提示する 例:『双方向性』

(5)講義

  時間管理をファシリテーター内で厳密に実施すべき(時間超過)

(6)デモンストレーション

  ビデオでの撮影方向も、デモで伝えたいことが伝わるかに重要

  どの方向から見てもらうかの議論があればよかった(受講生の立場で)

(7)シナリオ(ブリーフィング、デブリーフィング)

  最後のデモがよかったので、参加者の満足度が上がった

  ”受講生”のキャラ付けがあれば、困った状況への対処が学べたのでは?

  ファシリテーターが応用編(上記)の課題を提供するためデモに参加すべきか?

(8)機材後片付け

  チェックリストを見ながら無難に実施できていた

(9)その他

  弁当が1個足らなかった

  休憩場所の窓がなく閉塞感あり(午前中は食堂から外の景色も堪能)

などなど

 

救急外来H主任、リハビリテーション科Yさん

ありがとうございました!